木の家を建てる設計事務所
この家で採用している塗り材は高千穂の「スーパー白洲そとん壁」。
地中に堆積する火山灰が原料の壁材で、防水性・耐久性に優れ、しかもひび割れやカビなどが起こりにくく、塗り替えも必要ありません。
さらには、防水性がありながら水蒸気は通すという、モルタル塗りでは得られない〝透湿性〟を有する稀有な塗り壁材なのです。
ラス網上に下塗りから。
出隅部分には、強度を補うためと、垂直を出すためのコーナー定木を塗り込めます。
下塗りの表面に、ネットを伏せこみ。クラック防止です。
ほうきで表面を荒らした後、数日置きます。
完全に乾かして上塗りに進みます。
上塗り開始。
いつもお願いしているあじま左官工業のエース(?)水野谷さん。舞台俳優さんみたいな雰囲気の職人さんです!
材料は、基準の水を加え、ミキサーで念入りに攪拌。
シラスは多孔質のため、水を含むのに時間がかかるのです。
仕上げ塗りの塗り厚は約8mm。金ゴテで平滑に仕上ます。
塗りの完了です。
次の工程が掻き落としです。
そとん壁は、波や渦巻きのような柄を凹凸で表現する仕上げができます。
戸田の家では、最もスタンダードな「掻き落とし仕上げ」です。
コテ塗り直後に、ケンザンのような道具を使って、表面を掻き落としていくものです。
陰影が生まれ、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
掻き落し器
出来上がり。
均一な仕上がりですね。
色番はW-126.そとん壁のラインナップではもっともダーク目の色です。
シンプルな総二階が、渋い存在感を放つはずです!