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物干し考―屋外編サービスデッキ

2017/06/19

梅雨真っただ中のはずですが、意外にまとまった雨が少ない関東ですね。
先週に続き、洗濯物干し場に関することを書いてみたいと思います。
1階物干し・・・サービスデッキ設置のおススメです。

■洗濯物干しは1階に
物干を、2階ベランダでなく1階で考えたいという要望が少なくありません。
理由を聞いてみると、
・炊事洗濯など主な家事を1階で行うので、その延長で物干しもできるとよい
・洗濯機を置く脱衣所からすぐに干せる位置に欲しい
・濡れて重い洗濯物を持って階段を上がるのは大変
・1階に、日照、通風のよい場所が確保できる
・基本的生活は、1階だけで済むようにしたい
・ベランダは、コストと維持管理がかかるので無くてもよい?
などなど。
「そうそう!」と同感の方も多いかもしれません。

■1階に干すには不安材料も...
以前は1階に物干しといえば、居間前のテラスに物干し台を置いて、、、或いは掃出し窓から竿にかけて、、、といったパターンが多かったと思います。
ただこの場合、居間の視線の先にいつも洗濯物がぶら下がっている状況があり、見栄えはイマイチでした。
また、通りや隣家から丸見えの場所だと、下着などを干すのは躊躇われます。
庭干しの場合は、急な雨にはお手上げですし、窓前の竿では干せる量に限りがありました。

■専用の物干し場を屋外に
1階に干すことを決めたなら、物干し場の位置やつくりについて積極的に考えてみたいと思います。
庭やテラスとは別に、家事のための屋外スペース=サービスエリア(デッキ)を設ける方法です。
①通風があり適度な日照がある場所
②あまり人目につかないつくり
③雨除けの屋根を設ける
が基本でしょうか。
そのほか、洗濯機からの動線、取り入れた洗濯物の運び先、物干し関連の道具の置き場所、流しの有無なども併せて検討します。

■共働き夫婦のサービスデッキ
この住まいは、敷地・建物ともにコンパクトながら、1階に物干し場を希望されました。
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西道路に面して設けたサービスデッキ。通りからの視線を遮り、かつ風通しを妨げないつくりの板壁に。
1階床より少しデッキ床を上げ、自転車が下に入り込むレベル設定としました。敷地面積を生かし切る工夫。


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囲われた物干し空間でも、半透明の波板屋根が架かり明るい。
流し(右中)は竿の汚れ拭きや清掃に便利。収納(右手前)も。


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目隠しがあるので脱衣所は掃出し窓に。
そのままデッキに出入りが可能で、入浴後の夏の涼み場所としても役立っています。

■キッチン、洗濯室の両方から利用
この住まいでは、庭に続くスペースの一部にガラス屋根を架けサービスデッキとしました。
通風よく雨の日も安心して洗濯物が干せることは、主婦の洗濯ストレスを軽減します。

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通りからの目隠しを兼ねた収納(左)は、ボリュームのある屋根付外物置としてとても便利に使われています。

キッチンからも出入りできる間取り。
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洗濯機(脱衣所)からサービスデッキへの中間点にある衣類収納スペース。
家族の普段着はすべてここに収納。洗濯物を取り込んだ場所が収納場所でもあるという便利さ。


ご紹介した2軒の住まいとも、この屋根付サービスデッキが思った以上に使用頻度の高い場になっていると、住まい手は口を揃えます。
洗濯に関わる家事をスムーズにするだけでなく、キッチンの勝手口動線や外物置と上手く組み合わせることで、住まい全体の仕事が効率よく運ぶ要の場になっているようでした。




関連記事 >  物干し考-室内編

埼玉県戸田市で木の住まいづくりに取り組んでいる、建築士夫婦の設計事務所です。

ホッと安らげる無垢の木の家、家事がしやすくストレスのない住まい、光と風を感じる空間、健康負荷の無い自然素材の家、セルロースファイバー断熱の呼吸する住まい、高耐震住宅の設計を得意としています。
『家づくり至高ガイド』&『住宅リフォーム至高ガイド』(エクスナレッジ刊)その他、住宅に関する執筆多数。
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