木の家を建てる設計事務所
昨夏に竣工した建物の、補修工事を行いました。
大工をはじめ多くの職人によって手造りされる木の家。
技術と経験を生かし真面目に取り組みますが、なかなか100%完璧とはいかず、多くのお宅でちょっとした修繕工事が発生します。
無垢の木は、大気の乾湿によって少なからず収縮と膨張があり、部材が接する部分に隙間ができたり、膨れて反ったりが起こります。
基礎のコンクリートや土間などは時間をかけて固まる際に、表面に微細な亀裂が生じます。
漆喰などの塗り壁は、地震や強風などによる揺れや、木部の変形につられ、スッと直線状にヒビが生じることがあります。
こういった自然素材の動きはある程度予測されますが、思いの外大きかったり、目立つ場所だからと建て主さんが気にされる場合もあります。
また、不良個所が竣工の時まで気づかず過ぎてしまい、建て主さんが暮らすうちに発見されることもなくはないことです。
今回は、建て主さん・設計者・施工者3者で、2月に補修する箇所を確認し、4月の2日間にまとめて工事を行いました。
・木部と壁の隙間塞ぎ
・コンクリート部のヘアクラックの埋め
・建具の閉まり調整
・漆喰壁の1面塗り直し
など、大工さん、左官屋さん、建具屋さんが工事に当たりました。
*カウンター板が収縮してできた壁との隙間を、小角材で塞ぐ
*階段下収納内。鴨居上と段板の間が塞ぎ洩れを建て主さんが発見! 幕板を嵌め込み。
*カウンター板の収縮につられ、漆喰壁にエヘアクラックが発生。収縮が落ち着いた段階でコテにて補修。
*基礎の表面に微細なクラックが数か所見られました。
コンクリート強度や劣化には問題ない範囲でしたが、見た目を考慮し樹脂材を充填。
というような感じで、諸々の補修を終えました。
これで建て主さんにも安心いただけたと思います。
うかがってお話しすると、修繕のことだけでなく、色々と暮らしの感想も伺えます。
玄関から居間に入る引き戸デザイン。
来客にも評判よく、とても気に入っているとのこと。
図に着色し何通りも検討して辿りついた、割付けとガラスのチョイスです。
キッチンの収納は、納めるもののピックアップや採寸をして丁寧に決めただけのことはあり、
とても使い良いとのこと。
他にも断熱性の向上で、以前の住まいに比べ、光熱費がグンとお安くなったそう。
次は一年点検で訪問することになります。
ホッと安らげる無垢の木の家、家事がしやすくストレスのない住まい、光と風を感じる空間、健康負荷の無い自然素材の家、セルロースファイバー断熱の呼吸する住まい、高耐震住宅の設計を得意としています。
『家づくり至高ガイド』&『住宅リフォーム至高ガイド』(エクスナレッジ刊)その他、住宅に関する執筆多数。
新築・リフォームのご相談、土地探し、耐震診断、既存住宅調査など、小さなことでもお気軽にお問合せ下さい。
埼玉の木と、アトリエ・ヌックの家づくりをもっと身近に感じていただけるよう、
カタログ「心地よい木の家を」を作成いたしました。
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